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転職コンサルタント名鑑

スカウト転職のカラクリ!クライアントとキャンディデイトの関係性、サーチエージェントの実態

「スカウトがついに私のところにも来た!」スカウトの定義とは

転職を考えだし、職務経歴書を作って転職サイトへ登録しておくと、
突然このような件名の通知が飛んできたりします。

「〇〇様へスカウトが届いています」

スカウトという言葉が転職市場で使われ始めた当時は、
本部長や執行役員、今でいうCxOなどハイクラスなビジネスマンに対して、ヘッドハンティングを行う意味で使われていた言葉でした。

5年〜10年前は自分の手元にスカウトメールが届くと「私のところにも、ついにスカウトが…!」とつい小躍りしてしまう気分になったものです。当時はまだこの言葉に重みがあったような気がします。

昨今では、単純にエージェントからの求職者への「求職オファー」の連絡を、イコール「スカウト」として総称して呼ぶようになりました。
転職エージェントはいくつもありますが、そのほとんどが「スカウト」「プレミアムスカウト」などの文言で求職者へオファーを送っています。

中には本来の意味での「スカウト」オファーも送られているのでしょうが、それらは「エグゼクティブオファー」という別の呼称で送られてきたり、そもそも極秘情報としてエージェント担当者から口頭で連携されてきたりするものです。あとはLinkedInやSNSから企業の重役から直接連絡が来る、など。

つまり、令和の転職市場において「スカウト」という言葉は本来の意味とかけ離れ、ずいぶんと軽くなってしまいました。

クライアントとキャンディデイトの関係性

転職エージェント業界では、「クライアント」「キャンディデイト」という言葉が使われます。

クライアントとは、いわゆる求人を出す企業側のことを指します。
対して、それらの企業へ応募する求職者側をキャンディデイトと言います。
toB側がクライアント、toC側がキャンディデイトですね。

転職市場は良くも悪くも景気に左右される業界なので、転職エージェントとしては、景気の良いタイミングでは「キャンディデイト」優先、景気が悪いタイミングでは「クライアント」優先で動く傾向にあります。

これは、景気が良いと人材流動性が高まるので、クライアントの要望を叶える人材が市場で見つかりやすくなり、一人でも多くの候補者(キャンディデイト)を捌きたい思考になるため。
逆に景気が悪いタイミングでは、キャンディデイト側は市場に出てこなくなるため、貴重なクライアント要望を確実に叶えるべくクライアント優先の動きになり、「候補者の希望と必ずしもマッチングしない案件へも、無理矢理押し込まれる」というよくある光景になったりしがちです。

もちろん、いずれかに肩入れすることなく、どんなときでも平等に誠実に動いてくれるエージェントも一定存在はしています。

先述のスカウトを送ってくるのは、基本的にはクライアントの指示のもと動いているエージェントです。

転職エージェントは、基本的にはクライアントの転職成約フィーで成り立っているビジネスなので、漠然と求職者をインバウンドで集める動きとは別で、クライアントの要望に対して決め打ちで候補者を狙い撃ちしにいく(転職成約率が高いため、フィーに直結しやすい)動きも主務としているのです。

転職エージェントとは別物「サーチエージェント」とは

スカウト、ここでいうヘッドハンティングの文脈で、特定の企業に対して熱烈なオファーを送ってくるのは、基本的には「ヘッドハンター」「サーチエージェント」「サーチファーム」という呼称で呼ばれていたりします。
※「ヘッドハンター」も、スカウト同様廃れてきてしまった言葉な感じはありますが…

これらのサーチエージェントは通常の転職エージェントとは少し異なり、基本的にお得意様の企業から依頼されて、そのお眼鏡に叶う人材をどうにか見つけて、オファーを送るので、100%クライアントファーストで動いているのが特徴です。

基本的には、これらのオファーはハイクラスでスペックの高い職歴を積んできた層に対して送られてくるものなのですが、
中には、中堅な経歴や平凡なキャリアの方に対しても送られてくることもあります。

「サーチエージェント」を活用する際の注意点

その時の注意点なのですが、
平凡なキャリアの方が舞い上がって「ヘッドハントが来た!」と喜んでも、蓋を開けてみるとその案内された求人自体がマッチしていないケースが当然あります。

この時、希望に合わない旨を正直に伝えるまではいいのですが、そのサーチ担当者にそのまま「他のマッチする求人を探し直してください」とは頼まない方がよいです。

なぜなら、向こうはクライアントファーストなので、基本的に求人案件の数を多数保有しているという状況が極めて少ないのです。
なんなら、一業界一社としか取引しないという暗黙のルールがあったりすることもあります。
クライアントの希望条件に最適にマッチする人を探すとなると、究極的には「競合他社から引き抜いてくる」という選択に近いことがしばしば起こったりするので、そこで同業界で複数のクライアントと契約していると、トラブルに発展したりしてしまうからです。

この場合、ヘッドハントが自分のところにも来たと舞い上がり、しかも割とハイクラスで条件の良い魅力的な求人、ただ微妙に条件がマッチしないので、似たグレードの求人をください。とお願いしがちだったりしますが、
結果としては断られてしまうか、競合しない手持ちの適当な求人を半ば強引に案内されたりしてしまいます。

サーチエージェントに勤める方はビジネスマンとして優秀な方も多いので、うまく活用していける展望があるのであれば、そのままお付き合いしていってもよいですが、
そうでない場合は、素直にキャンディデイトファーストなエージェントを自分で探し直しましょう。

キャンディデイトファーストなエージェントの見つけ方

では、我々候補者に優しい優秀なエージェントを探そうというわけですが、
これを探すのはコツがあり、まず「転職エージェント」の粒度で探さず、「転職エージェントの担当者」の粒度で探していくことが大切です。

転職エージェントとして、我々は「キャンディデイトの要望に忠実に動きます」という信条を掲げているところは、非常に少ない印象です。
というより、本当の意味でそのニーズを満たすのは、昨今の市場だともはや転職エージェントでなく「キャリアコンサルタント」や「キャリアコーチング」「キャリア相談」の部類になります。
これらは、明確にキャンディデイトからの収益で成り立っているサービスなのに対し、転職エージェントはクライアントの転職成約フィーで成り立っているので。

転職エージェントとしてキャンディデイトファーストを強く押し出して運営するのは、モデル上やや無理があります。

具体的にベストな方法としては、「エージェントの担当者紹介ページを探す」方法です。
転職エージェントのホームページを細かく見ていくと、

「担当者一覧」
「コンサルタント紹介」

のようなかたちで、転職エージェントの担当者を紹介しているページを用意している転職エージェントが多くあります。 まず、ここを見るようにしましょう。

担当者一人ひとりを見ていくのは少々骨が折れますが、この中の自己紹介文で、

「転職者の希望に寄り添います」
「正直にアドバイスや紹介をさせていただきます」

というような言葉を書いている担当者がいれば、そういった方に相談をしてみるようにしましょう。

この自己紹介は基本的に担当者本人が記載しているものになるので、口では何とでも言えてしまうのはありますが、一定個人ページで顔まで出している状況で、明らかに自分のスタンスとかけ離れた綺麗事は書かないはずです。
(そもそもキャンディデイトに寄り添うみたいな一言を書かなくても、エージェント担当者からしたらいくらでも訴求ポイントはあるはずなので)

いくつかのサイトで、何人かの紹介ページを眺めていると、だんだんと「このエージェントは信頼できそうだな」というのが、何となくわかるようになってきます。文面一つでも、人間性は滲み出てきますので。
そもそも、転職エージェント担当者は、必要に応じて求職者の経歴書を添削する側にも立ちます。まともなエージェントであれば、自分の自己紹介に手を抜いていたり、明らかな嘘を書くとは思えません。

もっというと、担当者ごとに得意な業界や具体的な転職実績ケースを紹介していたりするので、限りなく自分の目指す立場と近しい実績があり、再現性がありそうなエージェント担当者を見つけるようにすると、すんなり転職が上手くこともあります。
年収交渉なども、直接応募して自分一人で交渉するより、エージェントを存分に活用した方が成功しやすいです。

ですので、この紹介一覧ページを探して、自分に合うエージェント担当者を見つけて指名してみましょう。

簡単にエージェント担当者を探すならこのサービス…

とはいえ、そうなると自分に完璧にマッチする担当者を、無数にいる状況から探し出すのはかなり時間が掛かります。

そんなことに時間を掛けるより、経歴書を良くしたり面接対策をする方が有益ですよね。

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ぜひ活用して、転職を成功に導くベストな担当者を見つけてみてください。


最終更新日: 2025年1月18日